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日常連携の応用としての災害対策

2026.03.27
取組場面

#日常の療養支援の場面

#災害時対応

取組のキーパーソン

#医師

取組の実施内容

#切れ目のない在宅医療と在宅介護の提供体制の構築推進

都道府県による支援状況
都道府県熊本県 玉名市
人口規模63,537
高齢者人口(65歳以上人口)22,385
高齢化率35.2 %

取組の背景

熊本県では熊本地震や豪雨災害による自然災害の被災が多発している。 玉名市においても令和7年度に豪雨による被害を受け、災害時における対応力の強化が求められている。 医師会では令和5年度に医師会BCPモデル事業を実施するも、県が主となって災害対策本部を立ち上げ、保健所単位で対策会議を作り管轄内の情報集約を図ることが決まっている中で、市町村や在宅医療・介護連携推進事業単位で別途情報集約を行うことの非効率性を確認した。

取組の概要

県や保健所と競合する組織を検討するのではなく、日常から連携している関係者や患者情報を基に、必要に応じて個別支援を行う体制構築を行っている。 医師会では、熊本地震以降にオープンチャットを使った医療機関同士の情報連携の仕組みができており、64医療機関中50以上の医療機関が参加している。 年1回の災害時救急連絡体制訓練でオープンチャットの操作やフローを確認する機会を設けている。

取組で苦労した点

一時期、保健所と並列的に在宅医療・介護連携推進事業において被災地域の情報集約を行ったことがあるが、集約情報の重複や断片化、タイムラグなどによって再照会や再提出などの負担が生じた。 患者・家族等からの安否確認を含む同様の連絡が、各事業所等へ重複して寄せられることにより、対応に伴う心理的負担の増大や、通信機器の電源消費といった課題が指摘された。 情報の一元化・集約化の重要性は認められる一方で、各種団体・組織がそれぞれ独自に連絡・確認を行うことによる非効率性や現場負担の増大といったデメリットも明らかとなった。

取組の効果

災害対策を日常の延長と捉えることで、無理矢理、災害時のマニュアルや体制整備を行うという負担を軽減できている。 特に、日常からの関係者間での連携強化に加えて、在宅医療・介護連携推進事業の個別支援として、病院から在宅に帰ってきた住民に対して、ACPや急変時対応を、住民が考えるきっかけとすることを、日常支援から取り組む災害時対応と位置付けている。

今後の方針

情報集約は県や保健所の仕組みとし、在宅医療・介護連携推進事業での仕組みの競合は避ける。 在宅医療・介護連携推進事業としては、支援を行っている住民や関係者の安全確保を最優先として、災害時においても、平時の在宅療養の体制を維持・継続することに注力していく。

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