1市7町による広域連携で自町の医療・介護資源の不足を補いつつ、粕屋管内が一体で 在宅医療介護連携推進事業に効率的に取り組んでいる
#入退院支援の場面
#看取りの場面
#その他
#地域の医療・介護資源の把握
#在宅医療・介護連携の課題の抽出
#切れ目のない在宅医療と在宅介護の提供体制の構築推進
#関係団体(都道府県医師会等の県単位の機関)との調整や市町村が地域の関係団体と連携体制を構築する際の支援
| 都道府県 | 福岡県 久山町 |
|---|---|
| 人口規模 | 9,330 人 |
| 高齢者人口(65歳以上人口) | 2,515 人 |
| 高齢化率 | 27 % |
取組の背景
・粕屋管内は、1市7町のうち6町(宇美町、篠栗町、志免町、須恵町、新宮町、久山町)が福岡県介護保険広域連合に属し、日頃から情報共有を図っていたため、在宅医療介護連携推進事業においても連携しやすい土壌があった。 ・もともと在宅医療介護において、医師会と市町の協議体が存在しており、粕屋管内において、既に近隣の医療資源や介護資源を活用していたため、平成30年度に準備を開始し、令和元年度から粕屋医師会に委託し、広域的に在宅医療介護連携推進事業を行っていくこととなった。
取組の概要
令和元年度より粕屋管内の市町が共同で医師会に委託し、研修・ツール整備を中心に連携基盤を構築した。在宅医療・介護連携推進事業の具体的な8つの取組項目のうち、(オ)の「在宅医療・介護連携に関する相談支援」以外を委託している。1市7町で費用を分担し、4割が均等割で、3割が人口割、残りの3割が高齢者人口割である。 具体的な内容は、「住民向け講座」、「多職種向けスキルアップセミナー」、「現地集合型の地域交流学習会」の3つの講座の開催、入退院時の情報共有ツールとして「多職種連携シート」の作成・配布、医療・介護資源をインターネットで検索できる「さがすくん」の整備、医師会はじめ管内で活動する医療介護の専門職、保健所、市町が出席する「多職種連携会議」を年4回開催などを行っている。
取組で苦労した点
・入退院支援では、入退院時の連携が上手くいかないケースにより適切な支援につながらない。 ・在宅での看取りについては、町内に入院施設がなく、ターミナル期の専門的な治療ができる町内の医療機関がない。 ・広域連携する上で、構成各市町の課題が異なるため、委託する事業の内容を統一するのに苦慮した。 ・多職種連携会議では、在宅医療介護連携に関する課題・対策の検討より、講座の実施に向けた協議が大半を占めていた。
取組の効果
・当初、多職種連携会議では講座の実施に向けた協議が大半を占めていたが、令和6年度から講座の進捗については事前調整とし、会議ではACPや入退院支援など広域連携地域共通の課題について議論する場になりつつある。 ・広域連携により、町内に不足する医療・介護資源を近隣市町で補えている。 ・医師会に委託することで、多職種向けの講座に医師はじめ多くの専門職が参加し、管内の医療機関と連携が取りやすくなった。
今後の方針
・今後は、久山町と粕屋管内の共通課題である在宅看取りとACPを重点テーマとして、住民・家族・医療介護従事者への普及啓発を進める方針である。 ・多職種連携会議において、ACPや在宅看取りなどの課題を活発に議論する場としていきたい。